うわい

こんにちは。沖縄どうぶつ病院の広報担当のうわいです。
沖縄どうぶつ病院では、一般診療に加え、ワンちゃんのデンタルケアにも力を入れております。
今回は、ワンちゃんのスケーリング(歯石除去)やデンタルケアについて、お伝えいたします。

ワンちゃんの歯周病について知っていますか?

歯が大切なのは人間だけではありません。ワンちゃんの健康を維持するためにも日頃のデンタルケアは非常に大切です。

お口のトラブルというと、虫歯を連想する方が多いと思いますが、ワンちゃんのお口のトラブルの多くは歯周病や歯肉炎です。

人間とワンちゃんは口内環境(酸性、アルカリ性)が大きく異なります。ワンちゃんは、基本的に虫歯にはなりにくい動物ですが(非常に稀に虫歯になる場合もあります)、歯周病がどんどん進んでいきます。

歯周病が悪化すると、菌が血液を介して全身をめぐり、身体全体のトラブルにも繋がることがあります。心臓や腎臓にダメージを与えることも報告されています。

 

実は、歯ブラシの使用に伴うトラブルもあります。人間と同様、通常はお口のケアには歯ブラシを使うのが一般的ですが、ワンちゃんの場合、歯茎にブラシがこすれる事に慣れておらず、優しく磨いても驚いて動いてしまう子は多いです。

結果、歯周ポケットの炎症を悪化させ、歯周病がさらに発生しやすくなる場合もあります。

また、人の歯科と同様に、スケーリング(歯石除去)後、毎日のデンタルケア方法が最も大切ですが、誤ったケアを続けてしまうことで逆効果を招いてしまう場合もあります。

当院の歯科診療について

当院では、歯石を取って終わりではなく、ワンちゃんの口内環境を健康に維持するために、その後、ご自宅にてワンちゃんとご家族にとって、継続可能なデンタルケアが重要と考えております。

沖縄では珍しい「ハタ乳酸菌」によるケアも取り入れております。「ハタ乳酸菌」は口中を善玉菌の多い状態に保ち、歯周病や歯肉炎を引き起こす悪玉菌の増殖を抑える効果が認められております。

当院の頼定獣医師は、2010年より東京・代々木で約3,000頭以上の犬の歯の治療を行ってきました。

それまで、犬の歯石除去は全身麻酔をかけて歯石除去、抜歯をして完了が一般的であり、歯茎のケアに着目した治療は新しい治療と言えました。日本全国から多くの方々にご来院いただいております。

頼定先生

麻酔、無麻酔どちらの治療も、患者動物にとっては負担がかかります。

当院ではスケーリング(歯石除去)の重要性よりも、ご家庭でのデンタルケアを大切に考え皆様にお伝えしております。お口のトラブルやデンタルケアでお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

施術について

無麻酔で治療する場合

当院では、様々なご事情から全身麻酔での施術を受けられず口内状況にお悩みのご家族とワンちゃんの一助になれるよう、無麻酔での歯石除去にも対応しております。

STEP1の問診・診察の際に無麻酔での治療が可能であるかどうか判断させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

※循環器や呼吸器に疾患がある場合は、検査や治療を行った上で無麻酔歯科治療についてご相談させていただきます。

麻酔治療が必要な場合

お問い合わせ

よくあるご質問

歯石除去等、ワンちゃんのデンタルケアについての主なお問い合わせを紹介いたします。当院での治療を検討される飼主様の参考となれば幸いです。

歯石の量が多いのですが、治療は可能ですか?

可能です。しかし、歯石の量が多い場合は、麻酔下での治療をおすすめします。
麻酔をかけた状態で行うスケーリング(歯石除去)は、歯磨きや無麻酔では除去が難しい「歯周ポケット」内の歯石もしっかりと除去するがことができます。
術前検査を行い、疾患の有無や麻酔に耐えられるか等、身体の状態を確認しますので、歯石の量が多いワンちゃんや状態が悪く抜歯が必要な場合も安心してお任せください。

初診時の持ち物はありますか?

特にございません。
完全予約制ですので、あらかじめご予約をお願いします。また、当日は時間に余裕をもってお越しください。

歯石除去した場合、後々、さらに歯石がつきやすくなるのではないでしょうか?

ハンドスケーラーやペンチ等は、歯の表面において目に見えないレベルの傷がどうしても発生してしまい、これが後に歯石を付着させる原因にもなります。これを防止するため、当院では、超音波の振動で歯石を砕く「超音波スケーラー」を使用し、歯の表面をほとんど傷つけずに、歯石を除去します。治療の最後には研磨剤で歯の表面を平ら(ポリッシング)にします。

治療は獣医師がするのですか?看護師やトリマーが治療される場合もあるのでしょうか?

当院での治療は、すべて獣医師が行います。スケーリング(歯石除去)は美容ではなく、医療行為です。歯石を除去するだけでなく、治療後のアフターケアや再発防止の検討、ワンちゃんの心身への負担を考慮する等、治療には知識や技術、経験が求められます。

上記以外にも質問、疑問等がありましたら、当院まで遠慮なくお問い合わせください。